1997ローザンヌ世界選手権

 1996-1997シーズン。このシーズンはよくよく考えるとものすごいシーズンだと思われる。特にロシアの3選手というのがものすごいのだ。というのは、リレハンメルオリンピック金メダリストのアレクセイ・ウルマノフ、長野オリンピック金メダリストのイリヤ・クーリック、ソルトレイクオリンピック金メダリストのアレクセイ・ヤグディンとその当時はウルマノフさまだけだったが、その当時の金メダリストとその後の金メダリストがでていたのだ。残念ながら、ウルマノフさまはフリーで棄権してしまったのだが。しかしながら、ロシアの層の厚さは恐ろしいもので、1995年のジュニアチャンピオンのクーリック、そして1996ジュニアチャンピオンのヤグディンと、ジュニア上がりの選手が一気にのし上がってきてそれまでの上位陣を蹴ってワールドへ出場していたのだ。

 やはりこの当時はあまりフィギュアといってもメジャーじゃない(今でもそうですが)ため、海外の人気選手のSPは省き本田君のショートプログラムのみ放送していました。

 このときの本田君はちょうどジュニアで準優勝した次のシーズン(ヤグディンも同じだけど)でした。でも、よくよく考えるとワールドは二度目じゃないのかな?ジュニア時代に確かワールドもNHK杯も出ていたような気がするので。私が知っている本田君は、ちょうどジュニアの時と、長野オリンピックとソルトレイク、その後見たワールドの演技ですが、「プラクティスチャンピオン」という名がついていたくらいだったので、実力はあるけれども、なかなか本番で発揮されないということを良く聞いていました。しかし、このシーズンそういうことも無くSPもしっかりとノーミスでこなしていました。アクセルからのコンボもちゃんと決めたし、ジャンプもふらつきながらもちゃんと着氷していました。やはり、ジュニア時代にも思っていたのが、腰から足が細いな〜と思っていましたが、やはり細い。結局、世界に出たばかりだし、上位に食い込んでいないし、やはり気負いというものがなかったのかな?のびのび楽しそうに滑っています。上位に行けば行くほど楽しいだけではいられない。想像以上のプレッシャーがかかってくるのでしょうね。
 最終グループには入っていないので、最初にフリーも演技が始まります。つくづく、このシーズンの本田君はさわやかです。SWING KIDSですが、なんか曲調としては「SingSingSing」に似ています。最初のトリプルアクセルも成功。このシーズンは4回転がかぎとなっていましたが、本田君は4回転トゥは3回転にしていました。このシーズンのプログラムははじける若さを強調したさわやかなプログラムで身の丈にあった素敵なプログラムだと思います。やはり、どうしても本田君は演技力よりジャンプが優先という感じがするのでスウィングで表現できるこのプログラムの選択は正しかったのではないかと思います。第一似合っているし。結構、ショートでは調子が良かったみたいですが、フリーではジャンプの失敗が目立っています。このシーズンの本田君はステップというイメージがないのですが、結構いいと思います。本田君は下手に最近の、モロゾフ印の細かいステップをやるよりスピードのある速いステップのほうがあっていると思います。少し物足りないものの…明らかにモロゾフ印よりは似合っています…。アランフェス、ドンキホーテもステップがいいと言われていましたが、個人的好みではこっちのほうが個性が生かされていると思いますが。このコメンテーターの小谷さんは少し手厳しいことを言っていましたが、さすがシンクロで技術と美の競合したスポーツをやっている人のコメントは説得力がありました。4回転ジャンプにこだわりすぎてそればかり練習しないでバランスよく練習したらスタミナもつくのよねみたいな話でした。

 最終グループは。ストイコ・エルドリッジ・クーリック・ヤグディン・ウルマノフなどなどのメンバーでした。メダリストばかりです。一番滑走はクーリックです。白い衣装で「ロミオとジュリエット」でした。タラソワコーチに変わったシーズンだったのかな?かなり金メダルを狙っていたんでしょうね。SP2位だっただけに。アクセルジャンプは失敗。でも失敗しても素敵(笑)何度見てもクーリックのジャンプはクリーンでさわやかな気持ちになります。しかし、クーリックのプログラムでわからないのは、コネクティングステップが多すぎて、どれがサーペンタインなのかサーキュラーなのかわからないところ。そのぐらいジャンプジャンプの間が密であきません。この中でお気に入りなのは、やはりイーグルからのトリプルアクセル!!!美しい…。クーリックは何度見ても飽きないスケーターなんだけど…彼ほど非の打ち所の無いスケータっていないんじゃないの?てくらい。スピード・体の柔らかさ・ジャンプ・表現力・顔・スタイル。パーフェクト。というか「滑っていることそれ自体が芸術品」だと思いますが。ステップはゆるりとして体の柔軟性をアピールしたものだから、ストレートラインとかじゃないとわからないところがあるけど。ゆるりとしたところでは体の柔らかさが際立って、ジャンプの所ではスピード感が際ダルって、メリハリが利いていますね。結局、クーリックは最後のほうで総くずれしてしまったんだけど、トリプルがダブルになったり、バンクしたり。狙いすぎたのでしょうかね。しかし、その次のオリンピックではしっかりSP1位、FP1位と精神面もちゃんと強化されていますね。しかし、キスクラはリョーの時とは違い、さわやかというかクールなこと。内容が内容だけに、ね。クーリックのくらーい顔がいたたまれません。

 ストイコ兄さん。はなんつーか、迫力のある人ですよね。スケートリンクにいるだけで、そこが神聖な場所に見えてくる。空手を習っているせいでしょうかね。これを演じさせたら天下一品というものをちゃんとわかっていて、自分が最大限にアピールできることをアピールしていますね。ただ、プログラムが似通っているとも思えるが…。でも、ストイコ兄さんは好きですよ。ジャンプがすごいのはすごいんだけど、ターンとかステップとか、素早い要求のものに対してすごく上手いと思います。そして、4回転ー3回転ジャンプは迫力がありました。さすがに、ソルトレイクや長野ではみれなかったけど、やはり迫力がありますよね。(小川勝さん大興奮)確かに、ジャンプとジャンプの間物足りない部分はあったりするけど…間のとり方とか絶妙だと思います。4回転ー3回転。トリプルアクセル。よくよく考えたら体力がもてば、ソルトレイクでも引けをとらないプログラム構成ですよね。ストイコ兄さんのプログラムたいていジャンプが成功すれば、みんな拍手するのは当たり前ですが、ジャンプで喝采を浴びるのはこの人位じゃないのでしょうか。ジャンプが華があるのでしょうね。そして、ステップ。素早いステップワーク。地に張り付くように滑るステップはいつ見ても好きです。すごいのは最後のほうのバタフライの連続5回くらいやっていた気がします。もう、中盤から喝采ばかり。もう、ダグコーチ興奮。この途中に、ウルマノフ選手が棄権という報告が。(小川勝さん「ええっ?」とうそでしょ?と言わんばかりの驚きよう。)

 ヤグージンです。カルメンの衣装です。つくづく思うんだけど…。ヤグディンって色っぽいよね。まだ、17歳のはずななのに…。今セクシーさは天性ものなのね…。そして、トリプルアクセルのコンボ。めちゃくちゃ高い。若い頃がジャンプ力があったのかしら?ソルトレイクの今より高いかもしれない。(調整が聞くようになったのかな?)これを見る限りは4回転半くらいいくのでは?と思いますが。今と比べたら表現力は劣るんだけど…色気で十分カルメンをこなしています。途中のステップも早くもないし細かくも無いけど、拍手をもらえるステップですが…色っぽいのよ〜本当に17歳?というレベル。ただ、迫力はあんまりないけど…。ジャンプはほとんど安定して決めますけれども。少し後半サルコウがバンクしていましたが。(サルコウ苦手なのかな?結構ダブルになるのが多いし)しかし、ジュニア上がりで拍手がものすごい所を見ると、やはり華があるのでしょうね。本人が拍手をもらってノリノリなのか?途中3回拍手みたいなのをしていますが。(こんな所は昔からなのね)ストレートラインステップはなかなか素晴らしく、すごい拍手をいただいております。ミーシンのプログラムのせいでしょうか、最後のほうがスピンのオンパレードだったのが珍しかったです。小川勝さんが初出場とは思えないと何度も言っていました。遠目から見るとものすごい綺麗な顔をしていますね。後日談でこのカルメンはウルマノフさまのをベースにしたお下がり品と聞いていたのですが。(本人曰く、嫌だったという)お下がりというか…ミーシンさん。ウルマノフさんのカルメンのお下がりをリョーに。リョーに対抗してプルにカルメンを…。プルのカルメンとリョーのカルメンのプログラム構成が似てる…。つーことは、3人とも似たようなプログラムだったのね。カルメン。キスクラのリョーはなかなかもちもちしていてほっぺにたこやきができそうな勢いでした。うれしかったのか、ミーシンに抱きついていました。

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